凱旋帰国(1)(のだめ) [のだめカンタービレ二次小説]
「それはんまですか?」
ハリセンは理事長にもう一度聞いた。
「本当よ」
ニコニコしながら答える。
「・・・」
「久しぶりだから再会が楽しみね」
ハリセンは無言のまま理事長室を後にした。
「帰国するてーか・・・」
驚きを隠しきれないように呟いた。
ハリセンは谷岡にも声をかけられる。
「聞きましたか?千秋くんと野田さんが帰国するって」
「ええ。今学長から」
「楽しみですね」
朗らかに言った。
「わしは怖いですわ。あいつらの予測できん成長ぶりが」
「僕は怖いもの見たさというか楽しみだな」
「千秋は元々非凡なものを持っとったからそうは思わんけど
野田は俺が冷や汗をかくほど変な奴やったから」
「子ねずみちゃんがどう化けたか見物ですよ」
高笑いしながらその場を離れた。
「わしはほんまに怖いんや」
急にコンクールにでると言い出してあの時熱さえ出さなかったら
きっと優勝してたと思う。
そんな危険すぎる才能を持っていたのだめが
どんな風に成長したかは楽しみでもあり想像絶するほどである期待もあるが
目の当たりにするのが怖い気がする。
二人の帰国の話は瞬く間に大学に広がった。
帰国当日には元R★Sメンバーや音楽評論家の佐久間学に「クラシック・ライフ」の
河野けえ子も来ていた。
それ以外にも外部から来客者がきてパニック寸前だった。
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