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千秋の子育て奮闘記(18)(のだめ) [のだめカンタービレ二次小説]

誕生会が始まり数時間が過ぎた頃

ターニャがのだめに何か話してる。

ようやく俺が計画していた事が動き始めた。

「えっ?でも・・・」

「ちょっとだけだから」

のだめはターニャと一緒に違う部屋に行った。

俺は黒木くんたちに合図を送る。

黒木くんは優一をフランクは希を抱き上げる。

俺も自分の部屋で着替えた。

白のタキシードに。

目を丸くして真っ白なウェディングドレスを来て出てくる。

「これって・・・?」

「俺達結婚式まだだっただろう。ドレスはヨーコが送ってくれたんだ」

「お母さんが・・・」

「俺が内緒で頼んでいたんだ。教会も予約してるから行こう」

「いいんデスか?」

「嫌なのか?」

「そうじゃないデス。なんか夢みたいで・・・」

のだめの目から涙が零れる。

「のだめ、折角私がしてあげたメーク落ちちゃうじゃない」

「ハイ。でも嬉しくて・・・」

順番は逆になってしまったが俺は俺なりにけじめを

つける上でも早くきっちりと式を挙げたかった。

のだめは一言も言わなかったけど俺はわかっていたんだ。

のだめは結婚式をしたいと思ってた事。

四人で暮らし始めてすぐにその準備を進めていた。

のだめを実家に帰せなかったのもそのためだった。

教会に着いた俺は驚かさせた。

ルー・マルレのメンバーが練習の時のように

スタンバイしていた。

「僕が声かけたんだ。そしたらみんな協力してくれるっていうから」

「黒木くん・・」

「トマ・シモンが皆をまとめてくれたんだ」

「正指揮者の結婚式なんだから当然だろう」

ムスッとした顔で言った。

それは照れ隠しだってわかってる。

「忙しいのにありがとうございます」

俺とのだめはメンバーに礼を言った。

休日はみんなだって家族と過ごしたいはずなのに

俺達にためにわざわざ集まってくれたのが嬉しかった。

式の場所には見覚えのあるブロンドの髪に甘いマスクの男性が立っていた。

「ジャンまで・・」

「チアキ、結婚おめでとう!今日は僕が指揮させてもらうから」

「わざわざありがとう」

「ジャンが正指揮の座奪うかもしれないわよ」

この口調は・・・。

やっぱりゆう子さんも一緒なんだ。

「ゆうこさん、もしかして?」

のだめがお腹の膨らみに気付いた。

「そうなんだ。来年の二月に産まれるんだよ。僕はゆう子に似てるかわいい女の子が

欲しいなって思ってるんだ」

「私はジャンに似た素敵な男の子がいいなって思ってるの」

嬉しそうな顔のゆう子さん。

「どっちに似てもかわいい子には違いないけどね」

自分でそういう事言うか・・・。

既に親バカだ。

「楽しみデスね」

「僕たちもベイビーが産まれてから式を挙げるつもりなんだ。

その時は僕のオケの指揮やってくれるよね?」

「勿論、やるよ」

「僕たちにふさわしい明るいヴィヴァルディの『春』がいいな」

「いやに明るいを強調するなあ」

まるで俺が暗いみたいに・・。

「別にそういうわけじゃないよ」

含み笑いのジャン。

「俺もいるんだがな」

後ろから声をかけたのは松田さんだった。

「ありがとうございます」

「勘違いするなよ。俺はジャンの指揮を見に来ただけだからな。

おまえの結婚式なんて関係ねえからな」

そういいながら服装はちゃんとした礼服だった。

相変わらず子供っぽい人だ。









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