千秋の子育て奮闘記(2)(のだめ) [のだめカンタービレ二次小説]
子供をビデオ漬けにするのは嫌だが
まだ洗濯も食器洗いも残ってるし・・・。
のだめから預かったビデオをセットする。
あいつのいちおしって多分アレなんだろうな。
大きなため息をつく。
オタクになんかしたくないのに・・・。
プリごろ太じゃない・・・!
映し出された映像はオーケストラ。
音楽が流れ出すと二人とも泣くのを止めて
テレビの前に座ってじっと見ている。
俺の指揮姿。
これってパリのデビューの時の奴か。
今からすればまだまだ修正すべき箇所があるけど
でもその時の情熱が思い出されてくる。
「・・・う~・・・う・・・」
希は音に合わせるように声を発している。
優一は両手を大きく動かしてる。
俺のマネ?
なんだか嬉しい・・・。
最初は顔見ても反応はないし抱こうとすると
泣いて暴れるし酷かった。
二人がビデオに夢中になってる間に
洗濯物を干して食器を洗う。
その合間にも何度か二人の様子を
覗いてみるが固まったようにそこから動かず見ている。
後ろに倒れても大丈夫なようにクッションを置いておく。
お昼はきのことチーズのリゾット。
優一と希には味付け前のリゾットを分けおきして
別の鍋でもう少し炊き込んでお粥くらいの柔らかさの離乳食。
二人をベビーチェアに座らせてスプーンで一口ずつ食べさせる。
口に入れてもだらっと口からこぼれる。
エプロンをかけていても効果なし。
チェアも服もベトベト・・・。
食べさせ方が気に入らないのか
スプーンを取り上げて自分ですくい上げるが
中々口に入らず怒り出す。
それは優一、俺と似てる。
希は食べるよりスプーンでかき回すのが好きらしい。
こんな頃から個性と言うか性格が出来てくるものなのかと
考えさせられた。
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