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凱旋帰国(11)(のだめ) [のだめカンタービレ二次小説]

嫌な空気が流れる中

「真一くん、もうすぐ休憩終わりますヨ」

のだめの明るい一言で少しだけ和んだ。

「木の本、おまえは今から練習や」

「はい」

「木の本くんにはいつ弾いてもらえばいいかしら」

「大トリで・・」

「えっ!?」

木の本くんの表情が強張る。

「ちょっと荷重いんちゃうか?」

「彼は大丈夫です」

俺がどうしてそこまで断言できるのかと言う顔の彼。

「まあええ。もうあんまし時間ないから練習や」

二人が退室すると理事長が詫びた。

「嫌な役させちゃったわね」

「いいえ。これくらい平気です。彼ら二人が今ぶつかってる壁を

乗り越えてくれる助けになるのなら」

「大石くんは貴方の言うように自分を過信してるわ。でもそれは同じような存在が居ないからなの。

木の本くんは人と争う事が好きじゃないからどこかで自分を抑える癖があるし。

二人が互いの欠点を克服できたらいい刺激になると思うの」

「ライバルが居ないのは確かに良くないと思います。一人では越えられない壁も

二人ならなんとかなる場合もあるようだし」

「千秋くんたちが卒業してから確かに才能のある子たちが集まってきたわ。

でも均一化してると言うか面白みが無いと言うか」

「のだめみたいな異端児が居ないんですね。と言うか個性がない」

「千秋くんも野田さんも何十年に一度しか出ない逸材だけど

昔は小粒ながらもキラリと光る子は居たのよ」

俺は此処何年か桃が丘音大が逸材を搬出できないと言う話を聞いていた。





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