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拍手小話(42) [お題]

『恋と愛の曖昧な境界線』

(のだめサイド)

真一くんは最初のだめの事どう思ってましたか?

きっとへんな女だと思っていたんじゃないデスか?


多分のだめはその頃眠り姫だったと思いマス。

素敵な王子様の存在なんて頭の片隅にも

なかったから美味しいものをいっぱい食べて

友達とふざけあってれば幸せだったんデス。


恋の始まりはみっともいいものじゃなかったケド

どんどん加速して一日中、真一くんの事ばかり

考えてました。


恋と言う言葉も意味も知らなくて

動物が飼い主に懐くようにくっついて。



好きな人はいっぱいいるけど

恋してる人も一番愛してる人も

真一くんデスから・・・。


(千秋サイド)

俺を好きにならない女なんていないと思ってた。

案の定のだめもそうだった。

あの手この手で俺の気を引こうと躍起になっていた。


でもいつの間にか俺の隣にのだめが居るのが当たり前に

なってきた。


俺はただのだめのピアノに・・・・。


シュトレーゼマンの言葉も素直に受けとれなかった。

俺はどうして大きな荷物を背負い込もうとしたんだろう?


引き込まれないように頑張ったのに

結局のだめに押し切られる形になった。


恋?自分を見失うほどの恋なんてした事はない。

それなのにのだめにこだわる理由は何だ?


認めたくないが俺は多分のだめを大事に思ってる。

それを人が恋だの愛だのいうのなら

それと同じだろう。



『一人が寂しい事を教えた人』

(のだめサイド)

毎日面白おかしく過ぎれば良いと思ってました。

音大を卒業したら幼稚園の先生になって

エレクトーンを弾こうと決めていたのに

どうして違う道に歩き出したんだろう。


ピアノをやめたら真一くんが離れていきそうで

怖かった。

そうじゃなきゃのだめには価値なんてなくなっちゃう。


本当はいつも聞きたかった。

たとえ弾く事を止めてものだめの事好きデスかって。

ピアニストじゃなくただののだめでも必要デスかと。



(千秋サイド)

俺は群れるのも馴れ合いも好きじゃない。

まして誰かのために自分の時間を割くなんて有り得ない。



音楽が俺のすべてだから。

指揮者になる事が何よりも優先していた・・・

そのはずだったのに

何のために俺はわざわざ二人分の夕食を用意してる?

帰らない日は何故色んな缶詰を積み上げて家を出る?


放っておいてもあいつはあいつで何とかするだろうし

俺と出会うまでは少なくともそうだったはずだ。



だけど気づけば何を作ってやろうとか

心配してる俺がいる。


俺は一人なんてなれっこだったのに。



『気がついてなかったなんて言わせない』

(のだめサイト)

のだめに気持ち気づいてないって言わせまセン。

からかうつもりで行動なんてしてまセン。

いつだって本気デス!

だから真一くんも逃げないで下さい。

(千秋サイド)

本気だって言われても

おまえの行動を見てたら信じられない。

いつも捕まえたと思ったら逃げられる。

俺が歩み寄ろうとすればすり抜ける。

『もう少しだけここに』

(のだめサイド)

普通の恋人同士ってこんなものなんでしょうか?

お互い忙しくてたまに会っても音楽の事しか

話してない気がしマス。

それは今を懸命に生きてるから?

目の前の事で精一杯だから?

久し振りに会っても貴方はすぐに自分の世界(音楽)に

還っていく。

『もう少しだけここに・・・居て』

そう言いたいのに遥か遠くを見ている貴方。

のだめはぐっと堪えて笑うしかない。

(千秋サイド)

音楽に夢中になりすぎて大事なものを忘れそうになり

俺は慌ててのだめに連絡する。

以前の俺なら誰が去っていこうと気にもしなかったのに。

ほんの少し恋人らしい時間を過ごし俺は自分の世界(音楽)に戻っていく。

これって身勝手じゃないか?

大切ならもっと二人の時間を大切にするべきなんだろうか?

『並んだ影』

(のだめサイド)

こんな時間まで二人で歩くなんて久し振りデス。

真一くんはどこかに連れて行ってくれようとするけど

のだめは二人でこんな風に歩けるだけで幸せなんデス。

こんな気持ち伝わってマスか?

こっそり真一くんの顔を覗くと

もうのだめの事なんて考えていないと気づく。

じゃあ、せめて影だけでも寄り添っていたいデス。

(千秋サイド)

一日ずっと二人で過ごすなんて久し振りだ。

空白の時間を埋めるようにのだめは俺に体をぴったりついて

充電している。

最近音楽の事以外で話した事は?

それでのだめはいいんだろうか?

無理させてるそう感じるのは

俺の考えすぎだろうか?
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