SSブログ

続・清良と真澄ちゃんが・・・? [のだめカンタービレ二次小説(短編)]

ようやく眠りに就こうとしていた俺の携帯電話が鳴り始めた。

俺は無視を決め込んでいた。

しかしその音は途絶える気配が無い。

根負けするように俺は携帯電話を手にした。

聞えてきたのはおろおろした聞き覚えのある声。

『千秋、俺だけど』

「えっ?」

『えっじゃねえだろう!大親友の俺が電話してるのに』

いつの間に大親友に昇格したんだ?と訊きたかったが

なるべく早く電話を切りたかったからそれを我慢した。

「峰?」

『何寝ぼけてんだよ!』

「そっちこそ時差を考えろよ」

『えっ!?』

かける前に気づけ!その言葉を呑み込む。

『いや、それよかおまえがのだめばっかに構ってるせいで・・・』

「意味がわからねえ!」

夜中にかけてきた事を謝るわけでなく

のだめの事で峰にとやかく言われる筋合いは無い。

「こんな時間にわざわざケンカを売りにかけてきたのか!?」

『俺の清良と真澄ちゃんが・・・』

「?二人がなんだって?」

『・・・・・・』

峰はすぐに答えず黙り込む。

「急用じゃないんなら切るぞ」

『待ってくれ。二人が熱愛だって・・・』

「はあ~?」

俺は理解できずおかしな声で聞き返した。

『千秋が真澄ちゃんを邪険にするから。こんな事になったんだ』

「おまえなあ・・・」

あの二人の取り合わせは有り得ない。

どこからそんな話が?

俺は信じられず考え込んだ。

「本人から聞いたのか?」

『いや、週刊誌で』

そんな噂があるならのだめが俺に言ってくるはずだ。

のだめのクセにその手の話は一番よく知ってるし。

『なあ、俺どうしたらいいんだ?潔く二人の幸せなために身を引いたほうが

いいのかな?』

「本人に訊いてみろ。それが一番だ」

『それが出来るくらいならおまえに電話してねえよ!』

「少なくとも清良も真澄もおまえを騙すような奴らじゃない。

俺はそう思ってる」

『俺だって二人を信じてるさ!』

「だったら・・・」

『わかった。悪かったな、千秋』

「ああ」



電話が終わる頃にはすっかり目が覚めてしまっていた。

「少し飲むか」

ワインセラーからボトルを出してグラスに注いだ。

あの二人に限ってそんな事はないと思う・・・けど。


『離れていても大丈夫なんて甘いわよ』

不意に母さんの言葉が頭を過ぎった。


誤魔化す様にワインを口に流し込んだ。

何度か繰り返すと眠気が戻ってきた。

ベッドに身体を委ねるといつの間にか眠っていた。






再び目を覚ましたのはまたしてもうるさい携帯電話の呼び出し音だった。

同じように手に取るとさっきとは全く違うテンションの高い声が聞えてきた。


『千秋か?俺だけどやっぱり俺の早とちりだった。

あれは清良じゃなくて清良役の水川あさみさんと

真澄ちゃん役の小出恵介さんの事だったんだ。

まあよく考えりゃ俺の清良が真澄ちゃんとなんて有り得ねえよな。

本当に馬鹿みたいだよな』

まだまだ続きそうな峰の話の途中に思わず俺は叫んでいた。

「頼むから寝かせてくれ!」



十行ほど書いていたのが消えてしまって

意気消沈・・・。

しかし、小雨の中小さいトレイ(魚とかいれてある)で

顔だけを隠すように自転車を走らせていた初老の女性を見て

何故かまあいいかと立ち直れました。
nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:コミック

nice! 1

コメント 2

jigen

>十行ほど書いていたのが消えてしまって
お疲れ様です。
私もたまにやります。時々下書き保存しなきゃ
ダメですね。(^^;)
by jigen (2011-05-04 19:10) 

shingo

jigenさん、いつもナイス&コメント
ありがとうございます!

下書き保存する前に消えると
本当に凹みますね。
最近パソの調子が悪いようで
固まったりで・・・(泣)
by shingo (2011-05-05 11:21) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。