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せつない想い(花男) [花より男子二次小説]

『四年後迎えに行きます』
テレビ越しのプロポーズ。
ピンとこなかった。

いつものあいつじゃないように見えた。
ちょっと怖かった。
あいつがあたしから離れて行ってしまいそうで
不安になった。

あたしはシンデレラガールになりたかったわけじゃないよ。
道明寺司という一人の男を好きになっただけ。
子供みたいに笑うあいつが眩しくて
あの大きな手で頭を撫でて欲しいだけなのに
どうしてそっとしてくれないの?

いつも違いを思い知らされていた。
自分が背伸びしてるのを隠してた。
気付かないフリしてた。

「牧野・・・」
崩れそうになるとかかってくる電話。

「・・・元気してっか?」
堪えられずに何度も頷くあたし。
「・・・なんだよ、今日はおとなしいじゃん」
笑いながら言ってるあいつの声。
「寂しい・・・よ・・」
あたしらしくない。
こんな言葉本当にらしくない。

「俺もそうだ。全部放り出して会いに行きてえ」

電話なら二人とも素直になれるね。

「ダメ!あんたが決めた事なんだから」
会いに来てって言いたいけど言えないよ。

「ああ、俺が決めた」
残念そうな声。

「でも今度日本に帰ってきたら離れないから!」
涙で声が掠れる。
「離れたいって言っても絶対離さないからな!」
「うん、うん」

そんな会話をしながら切った電話。
あいつの声が耳に残ってた。

こんな風に四年もまたなきゃいけないのかな・・・。




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